【1想】 アルケミスト―夢を旅した少年 / パウロ・コエーリョ

アルケミスト 夢を旅した少年 (角川文庫)
今年はじめての読書はこの本。


何をきっかけでこの本を知ったのか忘れてしまったのですが、Amazonほしい物リストにあったので購入しました。


買うまで気づかなかったのですが、翻訳をしているのがスピリチュアル系で有名な山川夫妻。スピリチュアル系は大好きな方なのですが、最近なんとなく距離を置いているため、ちょっと抵抗感を感じましたが、これも何かの縁かと思い、読み始めました。

「世界最大のうそって何ですか?」と、すっかり驚いて、少年は聞いた。
「それはこうじゃ、人は人生のある時点で、自分に起こってくることをコントロールできなくなり、宿命によって人生を支配されてしまうということだ。それが世界最大のうそじゃよ」

「まだ若い頃は、すべてがはっきりしていて、すべてが可能だ。夢を見ることも、自分の人生に起こってほしいすべてのことにあこがれることも、恐れない。ところが、時がたつうちに、不思議な力が、自分の運命を実現することは不可能だと、彼らに思い込ませ始めるのだ」
(中略)
「その力は否定的なもののように見えるが、実際は、運命をどのように実現すべきかおまえに示してくれる。そしておまえの魂と意思を準備させる。この地上には一つの偉大な真実があるからだ。つまり、おまえが誰であろうと、何をしていようと、おまえが何かを本当にやりたいと思う時は、その望みは宇宙の魂から生まれたからなので、それが地球におけるおまえの使命なのだよ」

「結局、人は自分の運命より、他人が羊飼いやパン屋をどう思うかという方が、もっと大切になってしまうのだ」


これを読んだ時にふと昔もらった年賀状を思い出しました。義理の叔父からいただいた年賀状なのですが、そこにこう書いてありました

夢と高い目標を掲げましょう。

この“夢”という言葉を見て、ドキッとしたのです。


大学を卒業してから社会に出て働き始めて、最初はなんとなくですが、“夢”というものがありました。しかし社会に出ていろいろ経験していくうちに、そこに“現実”というものが立ちはだかっていることを知り、そしてその“夢”が現実的に難しいということを知り始め、そして結果的にその“夢”というものを徐々に忘れてしまってきたように思います。


そんな時に、年賀状にその“夢”という言葉を見て「ハッ」としたのだと思います。「そういえば昔は“夢”というものがあったなぁ」と。


そしてこのアルケミストを読んで、またいろいろ考えさせられました。


“夢”


2013年のはじめにこの本を手にとったことに意味があるとすれば、今年はその忘れてしまっている“夢”を改めて考える年なのかもしれないのかな、と思いました。