【71想】 世界から貧しさをなくす30の方法 / 田中優, 樫田秀樹, マエキタミヤコ

世界から貧しさをなくす30の方法
面白かった。
自分たちが豊になった理由の一つに、いかに発展途上国の人々が搾取されているかを知った。そして寄付や善意で行うことが、決してその人たちのためになっているとは言えないこと、それを知った。
以前日本のどこかで地震か何かの震災があったときに、被災者たちが、日本中からいろいろなモノが送られてきて気持ちは嬉しいのだが結局はお金が一番必要だ、ということをニュースか何かで見て、印象的だったのを覚えている。それと同じで善意の気持ちで寄付をしてもそれが結果的にその人たちを不幸にすることがある、そういうことがこの本を読んでさらに深く感じた。

今日も世界のさまざまな地域で、「食べること」が困難な人びとがいます。必要なのは、問題に直面している人びと自身が、自分の力を信じて行動することです。その動きがあってはじめて、外部からの応援も活きてきます。私たちNGOにできること、すべきことは、彼らに寄り添い、おなじ目線で問題を捉え、おなじ問題意識をもっている人びとをつなぎ、ともに解決策を考えることです。(中略)こうして私たちの支援が必要でなくなることこそが、ほんとうに援助なのではないでしょうか。