【33想】 養老孟司の“逆さメガネ” / 養老孟司

養老孟司の“逆さメガネ” (PHP新書)

面白かった。

「現実は人それぞれ」「あなたの行動に影響するものが、あなたの現実だ」という、この二つの定理です。

自分の脳が見ているものが現実。
世界は変わらない、自分が変わっているのだ。

田舎は、繰り返しますが、すべてが意識になる世界ではない。それなら口では上手にいえないわけです。私だっていえません。なにしろ無意識なんですから。だから田舎ものは口べたなんですよ。

田舎かぁ、ここまで言われると、田舎にも住みたくなるな。
以前言っていた参勤交代。いいな〜

まず第一に、知るということの意味が、根本から変わってしまったらしい。いうなれば、知るということがまさに技法、ノウハウに変わったんです。
この話はなかなか面倒です。なぜなら世の中の常識の変化だからです。常識は実は意識されずに変わります。だから老人は気がつかないで時代遅れになるし、若者は無意識に変わっているから、その説明が十分にはできません。それが世代のズレです。

非常に興味深い。
街にあふれるビジネス本のほとんどがそのような気がする。


そして世代のズレ、
それは非常に無意識的なもの。
感覚的なものであるということ。


そうか、自分が父親や上の人などとずれる感覚。


無意識なものだからうまく説明できないのか。

学問をするということは、いわば目からウロコが落ちることです。つまり自分の見方がガラッと変わるわけです。(中略)たとえていえば、(前の自分が)「死ぬ」わけです。

知る、学ぶ、わかる、ということがどういうことか
なんとなくわかり始めてきた。

若者の社会的価値、これは若者にとって、とても重要な問題なのは確かです。しかし、現代の社会では、若者の社会的価値がまじめてに認められていないんです。

そうか、自分探し、個性、の根本には
社会的な問題があるのだ。