ホーホケキョ となりの山田くん
何ともほのぼのしている映画だった。
テーマはずばり「適当」ではないだろうか。
映画の最後に学校の先生が
新年の抱負をそう掲げるのである。
さらに結婚式のスピーチでは
「諦めが肝心」と熱く語り、
そして最後にこう歌う。
ケセラセラ。
考えたって未来はわからない。
なるようになるさ。
「Que sera, sera.(ケセラセラ)」
これはスペイン語であるが、
日本語で言えば「なるようになる」
英語で言えば「Let't it be.」だろうか
自分の好きな言葉の一つだ。
この映画についてネットで調べてみると、
プロデューサーであった高畑氏は
作品について以下のように語っているようである。
山田家はお母さんを筆頭にだらしない人が多いんだけれど、だから居心地がいいという面もある。理想ばかり見てダメな部分を責めず、ダメな者同士許し合っている風がある。情けないかもしれないが、あったかくて僕は好きですね。実はそこに家庭を崩壊から救う知恵があるとも思う。ちゃんとした人はかりじゃ息がつまっちゃうでしょ。その意味で、山田家には夢なんかひとかけらもなくていいんです
なんでも物事を深く考えすぎてしまい
自らのクビを苦しめてしまうことが多々ある自分は
恥ずかしながら、この映画と、そしてこの高畑氏のコメントを見て、
かなり心が癒されたように感じる。
なんだろうこの映画の「あったかい」感じは。
どこか懐かしい・・・
このあたたかい感じ。
でも・・・
ひょっとしたらただの現実逃避なのかもしれない。
過去を振り返ることで、現実から目をそらして
一時的に癒されているだけなのかもしれない。
そうも感じる。
でもこれだけは言える。
自分がこの映画を見て、
なんとも言えないあったかい気持ちになれるのは、
子供の頃にいっぱいの愛情を受けて、
何の不自由もなく育ててくれ、
そして幸せな時を過ごせたからだと思う。
それはすべて両親のおかげである。
そう思うと、
いつもいつも感謝の気持ちになれる。
ありがとう。
だから自分もいずれ子供が出来たら、
その子供が大きくなって昔を振り返ったときに、
今の自分の気持ちのようになれる、
そんなあったかい家庭を作りたい。
そんなことを、
この映画を見て思った。