【24想】 オーディション / 村上 龍

オーディション (幻冬舎文庫)


怖かった・・・


読み終わってしばらく時間が経った今でも
背中のあたりがゾクゾクとしている。


物語としては全体的にストレートで
最後当たりにもう少しひねりが
欲しかったような気もするが、
逆に先が何となく読めた前半は久々に興奮して読んだ。


これもピアッシング同様に
トラウマを抱える人の話


精神科医が書くあとがきに
そのあたりの詳細が書かれているが、
このような人たちが増えているということは
あまり信じられない。


身近にそのような人を知らないからだろう。


でも確かに自分もこの物語に描かれている程ではないが
何らかのトラウマを抱えているなということは
何となく感じている。


いや自分だけでなく、
多くの人がなんらかのトラウマを抱えていると思う。


でもこの物語に出てくるような重度なトラウマを
抱えている人が増えてきている、というのは
どういうことだろう?


今でも昔でもショッキングな出来事は
誰にでも起こるものだと思うし、
いやむしろ今なんて戦争がないから
昔の人のほうがそのようなトラウマを持ったひとが
多かったのではないだろうか、などと思うのであるが、
それ以外の問題であろうか。


これが現代の病なのか。